2008年 2008 1 12
たまには、愚痴を書きたいと思います。
「2008年は、また金融・経済の年になるのか」と。
2007年、このサイトは、途中から金融・経済の年になってしまいました。
本来の予定では、生命科学や科学技術の年にする予定でした。
(そういうわけで、生命科学というコーナーを設置したのです)
さすがに、「金融・経済」と「科学技術」の両立は厳しいと思います。
やはり、今年も、経済、政治の年にならざるを得ないと考えています。
みかんとりんごが壊れる時 2007 2 17
「みかんりんごみかんりんご」
日本人ならば、たとえ句読点がなくても、
何が書いてあるか、わかるでしょう。
3文字に区切れば、よくわかります。
「みかん りんご みかん りんご」
さて、「みかんりんごみかんりんご」の文字列に変異があると、
どうなるでしょうか。
たとえば、最初の「みか」の後の「ん」が欠けると、
「みかりんごみかんりんご」となります。
これを、3文字に区切ると、どうなるか。
「みかり んごみ かんり んご」となります。
たった1文字欠けると、まるで読めなくなります。
これが文字遊びならよいのですが、
DNAの文字だったら、大変なことになります。
「TACCTCCTGATT」という文字列の最初の「C」が欠けると、
どうなるでしょうか。
(DNA)TACTCCTGATT* (*は、ATGCのうち、どれか1文字)
(RNA)AUGAGGACUAA* (*は、AUGCのうち、どれか1文字)
RNAの文字列は、3文字でアミノ酸に対応しますので、
AUG AGG ACU AA*となります。
AUGは、アミノ酸のメチオニンに対応(正常は、AUGでメチオニン)、
AGGは、アミノ酸のアルギニンに対応(正常は、GAGでグルタミン酸)、
ACUは、アミノ酸のトレオニンに対応(正常は、GACでアスパラギン酸)。
最初のアミノ酸は、正常と同じですが、
たった1文字欠けると、2番目以降のアミノ酸は、全く別のものになります。
タンパク質は、アミノ酸をつなげて作ります。
ですから、1文字欠けると、タンパク質も別のものが作られることになります。
こうした、DNAに異変を起こす変異原として、「紫外線」や「化学物質」があります。
生物学の教科書的な本には、よく、こう書いてあります。
太古の地球では、陸上においては、紫外線が非常に強く、
とても生物が住めるような環境ではありませんでした。
しかし、地球にオゾン層ができると、有害な紫外線を遮ってくれるので、
生物が海中から陸上へ進出できるようになったと言われます。
20世紀の地球では、オゾン層の破壊が進みました。
最近は、どうなったのでしょうか。
DNA RNA タンパク質 2007 3 4